パートナーと一緒に住む!と決めたけれど…

パートナーと一緒に住むと決めるということは、その関係におけるひとつのマイルストーンだと思います。

そこに行きつくまでの間にも濃いお付き合いをして、お互いの家に泊まったりして半同棲のようになっていたとしても、「自分だけの部屋」を引き払って、いわば「ふたりで住む部屋だけが帰るべきところ」となるのは大きなステップです。

ふたりともが引っ越しをして新たな場所に住む場合もあれば、片方がもう片方の部屋に引っ越すこともあります。

前者であれば、ふたりであれこれと条件を出し合って適当な物件を探すことになるので、そのプロセスでお互いの持ち物の量なども話し合う機会があるでしょう。

より問題になりやすいのは後者の場合かもしれません。

よほど広いところに住んでいるか、あるいはふたりともそれほど持ち物がないということでない限り、どうしても「収納スペースよりもモノが多い」という状況になりかねません。

私たちが結婚したとき、お互いの仕事の都合で彼は先にアメリカに帰っていました。半年ほどたった後に、仕事をやめて渡米し、サンディエゴの賃貸アパートに住み始めていた彼のところに行ったのですが、部屋の数や大きさに比して溢れかえるモノの多さにしばし茫然としたのを覚えています。

一般的には、引っ越しというのは持ち物を整理する良い機会なのですが、日本では米軍に勤務していた彼は、帰国の際も引っ越しは自己負担ではなかったため、とにかく(車以外の)すべてを持ち帰ったかのようでした。

新しいアパートに住み始めてからしばらくは、もうどう考えても使わないと思われる家具やモノを整理したり処分したりという作業に追われました。

特に、ひとりで住んでいた期間が長い人ほど、そこに新たに住人が増えるというのは、ある意味「自分の聖域を侵略される」ようなイメージなのかもしれません。彼はモノ自体にはそれほどこだわらないタイプでしたが、とにかくどんどん捨てようとする私に対しては「いや、ちょっと待ってくれ…」という感じでした。

人によって、居住空間に対するこだわりはいろいろですので、このあたりもできれば交際時にお互いの家を訪ね合って、どのくらいの散らかりようが許容されるのか、モノの量はどのくらいなのかなどを観察しておくとよいでしょう。

そして新たな住人を迎え入れる立場の人にとっては、これはそのままこれからの未来に起こることを象徴的に示しています。

何しろ、今までのやり方を少し変えてスペースを作る努力をしないことには、パートナーはそこには住めないのです。これは、今まで自分だけがコントロールしていた空間をパートナーとシェアしていくことを意味します。

物理的なスペースもそうですが、心理的な余裕がなければ、他人であるパートナーの人生を自分のものとして受け入れることはできません。

どうしても手放したくないものでも、家に置いておくことができなければ、トランクルームを借りたり、実家や友達に頼むなどという手配が必要になってきます。

これから始まる「ふたりの生活」をうまくやっていくために、どういったことが必要になるのか。自分はそのタスクに対して、心をオープンにしたまま気持ちよく対応できるのか。

これは最初の試練と言えるかもしれません。